コロナ感染が拡大する中、新たに住宅を購入について、感染が懸念されるマンションか、集団感染が少ない一戸建てにするか、その選択で、ご相談される方が、最近、増えています。
第三波・第四波とコロナ感染状況が続くとして、マンションと一戸建ての購入について、それぞれのメリット・デメリットについて、見てみましょう。

1 住み続ける場合の各費用等の比較

マンションや一戸建ての物件を購入するとき、物件の売買価格に加えて、手数料(仲介手数料)や保証料・登記諸費用・火災保険・地震保険・団体信用生命保険・不動産取得税・固定資産税・都市計画税などの必要となる費用は、宅建業者等が重要事項説明や契約締結の際に買主に説明が義務付けされている事項もありますが、住み続けた場合の「生涯コスト」(修繕費用・税金・保険費用等)については、十分な説明はされていないのが現状です。
新築マンションに入居して、数年後、または、十数年後に、「マンション居住が、こんなに費用がかかるとは!」と落胆されて、退去される方も少なくありません。 毎月の住宅ローンの返済に加えて、毎月発生する費用(コスト)等は、マンション・一戸建てを比較すると、次のとおりです。

(1)各費用の比較

区分マンション一戸建てメリット・デメリット
管理費2~3万円/月なしマン:▲敷地清掃・共用部分管理(10年で240~350万円必要)
修繕積立金1~3万円/月(任意:自己での積立)マン:入居当時は低めに設定されているため、値上げの可能性あり
戸建:△ライフプランに合わせた家の補修可能
駐車場代1~3万円/月なしマン:▲車を所有すると10年で120~360万円必要
固定資産税15~数十万円/年15~数十万円/年共通:地域・物件によるが、取得額が同額であれば、ほぼ同じ額
火災保険約1万円/年約4~5万円/年共通:地域・物件によるが、取得額が同額であれば、ほぼ同じ額

(2)防犯からの比較

防音マンション一戸建てメリット・デメリット
騒音RC造は低音が響きやすく上下階足音クレームあり下階に騒音少ないマン:室内・バルコニーから発せられる音が窓を伝わって騒音になりやすい
対応対応が総じて心傷あり対応による心傷なし

(3)資産価値からの比較

資産価値マンション一戸建てメリット・デメリット
土地の価値敷地権のため少ない路線価として存続(資産評価としての価値)
建物の価値約50年でなくなる約30年でなくなる20年後の建物評価:マンションは新築時の60%、一戸建は15%まで下落

(4)防音からの比較

防音マンション一戸建てメリット・デメリット
騒音RC造は低音が響きやすく上下階足音クレームあり下階に騒音少ないマン:室内・バルコニーから発せられる音が窓を伝わって騒音になりやすい
対応対応が総じて心傷あり対応による心傷なし

(5)広さからの比較(都市居住型)

広さ誘導居住面積(国)マンション一戸建てメリット・デメリット
3人暮らし75㎡販売中の物件は80㎡未満多し100㎡超が多いマン:4人暮らしの居住面積確保は困難
戸建:100㎡以上(3階建含む)の物件が多い
4人暮らし95㎡販売中の物件90㎡超は少ない

(6)立地面等からの比較(都市居住型)

立地面マンション一戸建て
駅からの距離駅から徒歩圏内の物件が多く利便性が高い駅から徒歩圏でなく、バス便(自転車等)の物件が多い
日当たり通風物件次第であるが、一戸建てには劣る用途規制(日影規制や高さ制限)により物件によるが、日当たり・通風は良好
プライバシー個室の距離が短く、家族の気配が気になる物件にもよるが、各部屋の距離が保たれており家族のプライバシーが確保可能
共用階段大型マンションではキッズルーム・ゲストルーム等の施設が充実室内に左記の施設は確保困難なため、周辺の公共施設等の利用
ペット飼育可能の場合もあるが、サイズ・種類等に制限あり室内に左記の施設は確保困難なため、周辺の公共施設等の利用

(7)まとめ

以上の比較から、マンションと一戸建てのそれぞれのメリット・デメリットは、下記のとおりです。

  • 購入価格は、場所により単純比較はできないが、居住面積で比較すると、マンションの方が割高
  • 一戸建ての方が住み続ける場合、家のランニングコストは割安
  • マンションはセキュリティが高い、一戸建ては別途の警備契約及び設備の設置が必要
  • 築20年時点で比較すると、マンションの方が資産価値は高い
    (都内マンションは、立地や物件次第では、築20年中古マンションは、分譲時より高値での取引例も見られる)
  • 築50年時点で比較すると、一戸建ては土地の価値が資産価値として維持可能なため、一戸建ての方が資産価値は高い
  • 防音性は、マンションの方が低く、一戸建ての方が高い
  • 駅近での物件を希望位する場合は、マンションが有利(駅近の一戸建て用地の売買価格が高く、資金確保・支払は困難)
  • 4人暮らしの居住面積(95㎡超)を確保するのは、一戸建てが有利(マンションでは希少物件となり売買価格は高く、確保は困難)
  • 一戸建ては、家屋・庭の手入れ・清掃や害虫駆除が必要であるが、マンションは管理会社が委託
  • 一戸建ては、室内・外構などのリフォーム・増改築が自由にできるが、マンションは、室内リフォームも事前承認を得る必要あり
  • 一戸建ては、住居の広さ、駐車場、騒音、プライバシーの確保、ペット飼育の制限なし、など、有利な面が多い
  • マンションは、駅近物件が多く、通勤・通学の利便性が高く、セキュリティ面での安心感、ゴミ出しが24時間いつでも出せる、などの生活面の負担が軽減できる設備が整っているマンションが多い。
  • 購入額と立地面からは、駅から徒歩数分以内でみるとマンションとなるが、都内近郊の駅から徒歩10~20分の一戸建てが購入予算に合致すれば、一戸建ての購入が有利

結論

このことから、マンションを選択するか、一戸建てを選択するかは、立地面及び購入価格だけでなく、家族状況(将来の家族状況含む)も考慮したうえで、コロナウィズ状況が続く前提として、働き方の変化と退職後のタイフスタイル(主な収入源が年金のみ)を睨みながらの検討が必要となります。

2 60代以降のライフスタイルを見据えての「住まいの選び方」について

現役の収入レベルが退職後も「一生涯、維持」できるのであれば、都心の駅近のマンションが、十分な購入資金があれば、ベストチョイスの方もおられます。

現実には、一般の給与所得者では手が届かない高額な販売額のため、勤務先から60分~90分以内の立地条件で、年収の5倍程度(預貯金額・贈与額等は別)の物件を探される方が一般的です。

ここで検討が必要なのは、駅近の徒歩圏内のマンションを選択する場合、現役時代は相応の収入が確保できるため、マンションに住む居住経費が一戸建てより多く必要となっても、特段の事情が生じない限り、負担感は少なく、払い続けることは可能であります。

しかし、現役時代とともに、収入が激減する退職後の60代以降も、一生涯、安心して、住み続けられる住まいを探すことが求められます。
特に再雇用が終わって、年金収入のみになった時以降、預貯金等に余裕がない場合には、マンションの管理費や修繕積立金等を払い続けることができるいでしょうか?

老後を安心して過ごすために、郊外の一戸建てを売って、利便性の良い都心のマンションへの回帰が増え、現在も、この選択肢を選ぶ方も少なくありません。

買換して入居したマンションは、セキュリティやバリアフリーが整備され、日常の清掃等は管理会社が行うため、快適な生活が過ごせます。しかし、2~3年後には、管理費や修繕積立金等の毎月のランニングコストが大きく負担となるケースも多く報告されてます。

このことからも、マンションの購入、また、一戸建ての購入にしても、現役時代と退職後の共通項は、次のとおりです。

      
  1. 都市部の物件
  2.   
  3. セキュリティやバリアフリーの住宅
  4.   
  5. ランニングコストが少ない住まい

以上、これらに合った住まいを探す必要があります。

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